『歴史の薫りのする街づくりプロジェクト』

-仙台伝統門松 市内での飾りつけ-

市内で仙台伝統門松の再現を始めて3年目を迎える2022年新年の準備で事務局も忙しくなってきました。
今年の正月まででようやく7基ですが、新たに設置を希望される施主さんも増えました。
これを機会に、設置場所ごとの統一番号を決め、最終的には42基の設置を目指そうと考えております。2022年度設置決定後に発表予定。
42基の根拠は、『仙台伝統門松』は、仙台市博物館の学芸普及室の倉橋真紀さんが中心になり、古門書を頼りに平成24年に復元したものです。寛文10(1670)年の古文書に、伊達政宗公ゆかりの地、根白石村(現在の仙台市泉区根白石)の農家より『仙台(伝統)門松』の資材が仙台城に献上された記録がありました。寛文10年は、三代藩主綱村の時代であり翌年には寛文事件(伊達騒動)が起きています。そこから推して、伊達政宗の時代にすでに『仙台(伝統)門松』は飾られていたのではないかと考えられています。
復元後、仙台歴史ミュ-ジアムネットワーク(歴ネット)に参加する公的機関の施設内で飾られてきました。令和2年のお正月から、「心のふるさと創生会議」が多くの人々に歴史の薫りを感じてもらおうと市内に飾る運動を始めました。
古文書によれば、その際、42組の門松資材が献上され、仙台城内の各門を飾り、一部、重臣の居宅でも使用されたのではないかとのことです。
更に『仙台伝統門松』は、栗の若木、三階(蓋)松、ブナ、椚、笹、藁等を使用いたしますが、当年は入手困難な状況にありますし、これら資材の調達は、視点を変えてみれば自然破壊との見方もできなくはありません。当会議では、自然との共生を大切に、現在は荒れ山の再生(里山)との視点から山の所有者の方のご理解を得て調達しております。
「歴史の薫りのする街づくり」のコンセプトを生かすため、今後も「里山づくり」の視点からの調達を進めようと考えております。自然との共生の視点を重視し、復元門松の市内設置数を42基限定とし、その中でも再使用可能な資材は使用続けるとの方針で臨んでまいりたいと考えております。
仙台のお正月風景に彩を感じていただけるような『仙台伝統門松』を今後も42基の飾りつけを目指して続けてまいります。

将来の夢は、仙台伝統門松巡りの実施です。近い将来に実現したいとこれも準備中です。
このプロジェクトの推進にご協力いただける方のお申し込みを歓迎しております。
事務局までご連絡をお待ちしております。